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ファミコンをフルメンテ・AV化してみた(2018年版)


ファミコンをフルメンテしました。

フルメンテしたファミコンは、大昔に使っていた赤と白の古いファミコン。
共に色々なゲームで苦楽を共にした愛器です。

ただ、このファミコン。テレビと繋ぐのはよくある赤白黄のケーブルではなく、RFスイッチによるアナログアンテナ端子経由での接続となる為、地デジより前にあったアナログチューナーのあるテレビ(もしくはビデオデッキ)でないと接続ができないので、昨今のテレビ環境だと接続が厄介になってきております。

そんな環境に対応した、AV端子を搭載したニューファミコンといった物もありますが、プレミア価格もついて値段が高くなっているのと、せっかくなら苦楽を共にした愛器である、旧型の赤白ファミコンを復活させたいと思い、ネットで調べながらやってみた事を、参考までに記事にしたいと思います。

まあ、実際にやった事としては、今回はファミコンのクリーニング、コントローラーのゴム交換、AV化です。

使った道具

プラスドライバー

分解するには、まず工具が必要ですね。
ファミコンは通常のプラスドライバーで開ける事ができるので、特に問題ないかと思います。
(コントローラーはネジが小さいので、細めのプラスドライバーが必要です)

はんだごて

回路の接続に、はんだごてを利用します。
もし、はんだごてを持っていない場合は、セット品を買うのが安くてオススメです。
セット品は、はんだごて以外にも「はんだ」と「はんだ取り」、「はんだ置き」といった、一通り必要なものがセットになっております。
はんだごては買っておくと、ファミコンであればゲームソフトの電池交換などにも使えますので便利です。

絶縁テープ

ケーブルをまくのに使う絶縁テープ。
ホームセンターで売っている安いビニールテープでも十分なので、当方では手元にあったそちらを使いました。

コンタクトスプレー(接点復活剤)

カセットの端子が刺さる部分の掃除に、KUREのコンタクトスプレー(接点復活剤)を利用しました。
コンタクトスプレーが1本あると、ファミコンソフト以外にもスーファミやゲームボーイ、メガドライブといったレトロゲームのカートリッジ系のソフトで使えますので、レトロゲームを愛するのなら1本用意しておく事をオススメします。
一応、レトロゲーム用にレトロゲーム復活スプレーといった商品も専用として販売されておりますが、コンタクトスプレーのほうが量も多くて安いのでオススメです。
カセットのカートリッジが汚い場合でも、コンタクストスレーを付けた綿棒を2~3本使って、綿棒が汚れで黒くならないレベルまでこすっていけば、それで古いカートリッジも復活するかと思います。

導電インクペン

コントローラーのボタン部分の通電用にこちらも用意しました。
こちらは暫く利用していかなった為、中身が堅くなって利用できなくなっていたので新しく購入しました。

クレンザー

ファミコンを洗浄するのに使いました。
当方では、たまたま台所にあったカネヨンのクレンザーを使いました。

歯ブラシ

クレンザーで洗浄するのに使いました。使い古しの歯ブラシです。
ブラシの固さについては、ファミコンが傷付かないように、固めではなく、普通・柔らかめの歯ブラシがいいかと思います。

エアダスター

基盤上の埃を飛ばすのに使いました。
ファミコンに限らず掃除の時に利用しています。あると便利ですよね。

使ったパーツ

ファミコンAV化キット 天下人

AV化するにあたりコチラのサイトで「天下人」というファミコンをAV化するキットを購入しました。
他社製品と比較して、値段も安く、説明も素人でもわかりやすく記載されていたので、こちらを選択しました。

ステレオAVケーブル (スーパーファミコン/NINTENDO64/ゲームキューブ/AV仕様ファミリーコンピュータ用)

上記の天下人だけでは、テレビと接続するケーブルがありません。
ハードオフあたりで100円で売っているジャンクのケーブルを買うのもいいかと思いますが、内部で断線している場合も多いので、新品でも200~300円程度で買えるので、新品のケーブルがいいかと思います。
(2019/4/5追記)
最近の大画面テレビでプレイする場合、長めケーブルを用意するのをオススメします。
ファミコンはコントローラーのケーブルが非常に短いので、テレビまでの距離を取るには、ここで調整するのが望ましいかと思います。

ファミコンコントローラー交換用ゴム

ファミコンのコントローラーの内部に入っているゴムです。
十字キー用・ボタン用と個別で販売しており、個別で購入する事もできますが、1Pと2Pも含めてセット品で購入すると安くすみます。
30年間ずっとメンテナンスしておらず、ボタンの効きが悪くなっている場合、いっそのこと全交換してしまうのがオススメです。

手順

クリーニング

まず、ずっと掃除していなかった場合は埃が凄いのでマスクを着用しましょう。
何と言っても数十年ものの埃。
吸い込むと体を悪くするんじゃないかと思われます。

では、作業開始です。
最初に分解をしていきます。
作業は簡単。裏のネジをプラスドライバーで外すだけです。
ネジを外すと、裏と表と空きますので、基盤についても同じようにプラスドライバーで外します。
また、合わせてコントローラーを1P、2Pとも細いプラスドライバーで外します。

色々とネジを外す事で、ファミコンのプラスチック部分が外れます。
黄ばみが凄い為、このプラスチック部分はクレンザーをかけて、歯ブラシで洗います。
こうすることで、かなり黄ばみが取れて綺麗になるかと思います。
ワイドハイターで漬け置くことでも綺麗になるみたいですけど、クレンザーで綺麗にしてしまいました。

基盤の掃除は、エアダスターで埃を飛ばします。
エアダスターはガスが入っておりますし、使うと埃が舞うので、屋外で行うのがいいかと思います。

以上で掃除は完了です。

ゴム交換

次に、コントローラーのボタンの下にあるゴム部分を、交換部品を使って交換しました。
ゴムが消耗している場合、ボタンを押してもうまく動作しないといった現象が発生しますが、ゴムを交換する事でスムーズにボタンが反応するようになります。

また、ゴムの交換に合わせて、基盤とゴムが接触する部分。
基盤上が黒くなっている部分があるかと思いますが、そこを導電インクペンを塗っておきます。
こちらもゴム同様に消耗している場合が多々ありますので、こうする事でボタンの感覚が更にいい感じになります。
テレビのリモコンなども、ボタンの効きが悪くなってきた場合に、この要領で復活させられる事も多いのでオススメです。

AV化

クレンザーで洗浄したプラスチック部分をよく乾かしたら、コントローラーを元に戻し、基盤を取り付けて、AV化を実施します。

基盤の裏側よりはんだ付けで回路(天下人)を接続します。
接続方法については、天下人を販売しているサイトを見ながら作業したところ、無事に取付できました。
はんだに慣れていない方であっても、もし間違った場合は、落ち着いてはんだ取りではんだを除去すれば大丈夫です。
そして、手順通りに赤白黄のRCAケーブルを接続して確認をします。
テレビとファミコンを接続して、無事に画面が表示され、音声が左右とも出力されていれば、AV化が完了です。
これは非常に達成感がありますね。

まとめ

無事に古い赤と白の旧型ファミコンが、数十年の時を越えてAV端子経由でテレビに接続されて遊べるようになりました。
コントローラーのゴム部分も交換してあり、内部もしっかりと掃除もしてあるので、ボタンの感度も非常に良好です。
キャラクターのコントロールも自由自在に出来るようになりました。
そもそも、このファミコン本体については、1Pのコントローラーの効きが悪くなっていた為、ハドソンから出ていたジョイカードを接続してファミコンをプレイしているといった事があったのですが、むしろ今は未メンテのジョイカードよりも1Pのコントローラーの方がいい感じに使えるようになりました。

ちなみに、セーブ機能があるソフトについては、電池切れでセーブできなくなってしまっていたソフトも多い為、はんだごてを使うついでに電池を交換しました。
こちらは必要な道具としては、タブ付きボタン電池とはんだごてがあれば簡単に交換可能です。

これで最高のファミコンライフを!と思っておりましたが、残念ながら画質は、今回AV化対応したファミコンではなく、AV端子のあるニューファミコンのほうが綺麗でした。
ブラウン管といったテレビでプレイする分には違いがわからないレベルなのですけど、液晶テレビに映した場合、今回作成したAV化ファミコンだと縦縞と小さなノイズが画面に表示されるのが、少々気になる部分ではあります。
以下に、今回作成したファミコンと、AV端子のあるニューファミコンで、それぞれ比較用としてブラウン管テレビに映したものを写真撮影しましたので参考までに。
(縦縞の比較用に、よく使われるドラクエIIのタイトル画面を利用しました)

↑今回作成したAV対応した赤白ファミコン(細かい白い点が見えますね)


↑ニューファミコン(上記にあった細かい白い点が消えていますね)
(※ブラウン管の映像を撮影していますので、写真に写っている波のようなものは実際には見えません!)

まあ、ニューファミコンは今から購入するとなるとプレミア価格で高いですし、それに対して旧型ファミコンはハードオフで1コイン程度で購入できますので、当時の思い入れもありますし、価格対効果的には十分とは思いますが。

もし、がっつりと腰を据えてファミコンをプレイするのであれば、ニューファミコンよりもレトロフリークで動かすのがいいかもしれないですしね。

レトロフリークは実機のソフトが使えますし、電池のきれたソフトでもセーブが可能です。
また、もしファミコン実機でレトロフリークでプレイしたセーブの続きからやりたい場合でも、ファミコンソフトにレトロフリークからセーブデータを入れる事も可能。
この機能を利用して、単にファミコンソフトの電池切れによるセーブデータの紛失や、接触不良におけるセーブデータの破損対策として、セーブデータのバックアップという用途でレトロフリークを使うのもいいかと思います。

そしてレトロフリークは、ファミコンだけでなく、スーパーファミコン・PCエンジン・メガドライブ・ゲームボーイ(カラー・アドバンス含む)といったソフトも利用できるので、ハードオフ巡り・駿河屋チェックといった楽しみは実機同様に楽しめます。

安く購入できるファミコン互換機は、ちょっとコントローラーがイマイチだったりしますけど、レトロフリークなら実機のパッドも利用できたり、PC用のUSBコントローラーも使えますので、その点も問題ないかと思います。

特に、スーファミの格闘ゲームで、USB化したサターンパッドでプレイできるのは素晴らしいと思います。
まあ、レトロフリークに付属しているコントローラーも、決して悪いものではなく、十分プレイに耐えられるのですけどね。

ちなみに。こうやってファミコンをプレイして楽しむのもいいですが、合わせてファミコンコンプリートガイドなどを見て、どういったゲームを収集するかを考えたりするのもオツなものですね。

(2019/5/14追記)
コンプリートガイドに記載されていない、秋葉原のアングラなショップで売られていた非公式ソフトの情報が網羅された「ファミコン非公認ゲームガイド」なんてのもありますが、こちらもオススメです。

この記事が、購入を検討する際の参考になれば幸いです。

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